研究概要 |
本研究は、ユビキタス情報環境に埋め込まれた様々なセンサデータを利用して、利便性を保ちつつも、電力やガスなどのエネルギー利用や、熱排出などの環境負荷を最小化するエコ・ユビキタス環境を実現するための基盤ソフトウェアの構築を目的としている。初年度である今年は、cogma roomや名古屋大学においてこれまでに収拾した電力関係におけるデータの調査や、新たに端末の消費電力に関する調査を行うことにより、環境負荷低減のための基本アルゴリズムの検討を進めた。本研究がエコ・ユビキタス環境のための基本コンポーネントを実現することによって、様々なユビキタス情報システムにおいて、環境負荷の低減が期待できる。また、すでに存在するユビキタスシステム・センサの調査iRoom (Stanford),EasyLiving(マイクロソフト),STONE(東京大),SSLab(慶應大),Cogma(名大),既存のネットワークシステム・センサネットワークの調査や、IEEE1394, HaVi, UPnP, Jini, JXTAなどのミドルウェアの調査を進めた。また、さまざまな被制御機器(電灯やエアコンなど)の環境負荷をどのように表現し、制御すべきかを検討した。また、細かな機器の電力消費を簡便に観測し、制御するための小型電力センサのプロトタイプの設計を進めている。このセンサはコンセントの電力制御を可能にすると同時に個別の電力消費をネットワーク経由で収集可能とすることを計画している。
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