「実物体の3次元コンピュータモデルを全自動で生成可能とすること」が本研究の目的である。 3次元画像計測装置の一般への普及の見込みは高いとは言いがたい。その大きな原因のひとつには、測定から3次元コンピュータモデル生成までの一連のプロセスを全自動化できていないという点があげられる。パターン投影法やステレオ法を用いた3次元形状計測装置では、多数方向から撮影された複数の側面モデルを合成してひとつの全方位モデルを生成する。通常、測定方向の方角決めや、合成の編集作業は手作業となる。マーカーを用いて合成を自動化する手法も提案されているが、測定方向の方角決めは未測定箇所を予想しながらの手動調整となる。あるいは全方向360°×180°から任意角度毎に測定する方法もあるが、5°ごとに測定を行ったとしても2592回の撮影が必要となり時間がかかる上、合成時の調整も困難となる。そこで本研究では、測定されていない箇所を自動で判定するとともに、ロボットの視覚誘導に用いられる視覚サーボの理論を応用した全自動3次元計測のための制御装置の開発を目指す。
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