研究概要 |
本研究では,力覚提示のために数十kHzの更新周波数の実現するため,コントローラの処理能力を向上させた小型専用コントローラを構築設計した.そして,物理シミュレータによって構築されるVR世界において,質の高い力覚提示を次世代力覚提示システムとして実現するための,設計方法を明らかにした.具体的には,組み込み向けプロセッサSH4用いたコントローラの開発を行なった.最新SH4プロセッサを用いることで,コンパクトな力覚汎用コントローラの構築をして,力覚提示装置に対する入出力を受け持つLSIには,FPGAなどのプログラマブルなLSIを用い,汎用性を持たせることに成功した.さらに、VR世界全体から力覚提示に関する部分空間を取り出し,ビデオレートよりも高速な物理シミュレーション(1kHz)を行う補間の1段目のソフトウェア開発および数十kHzの更新制御のための補間処理のソフトウェアを開発した.処理ソフトウェアの概要は以下の通りである:VR世界全体の部分空間として,どういった情報を取得するかを選定する.次にこれらVR世界の物理情報を基に動的部分空間の物理シミュレータを構築する.このような力覚提示のための軽量な物理シミュレータの開発を設計する.より質の高い物理シミュレーションを行うため,部分空間の情報や空間の規模など,VR世界の構造に応じたアダプティブなシミュレータの開発を目指した.
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