研究概要 |
(1) 数独のBDDによる全解表現法の確立:算術論理式による制約条件とその適用順序の自動生成法を開発し,32GBメモリ上で17ヒント既知問題約4万題の内4題を除きBDDで表現可能となった. (2) 数独の難易度の定義の確立 1) BDDによる探索空間の大きさ: ヒント数を減らし,解が複数となる非既約問題になった時点でのBDDノード数の平均と分散,及びヒント数で難易度を定義.ヒント数の少ない難しい問題には有効であるが,ヒント数が大きいと,既約問題に縮退させる探索空間が極めて大きく,非現実的と判明.渡辺らの数独解インデックスも組み込んだが,問題のインデックスには使用できないことが判明した. 2) 数独問題解法ルールの重みづけ総和:各ルールに重きを定義し,解に至るまでに適用されたルールの重みの総和で難易度を定義. ・Naked Singles,Hidden Singles:ある数の入りうるマスが1つしかない. ・Naked Pairs:ある2つの数のみが候補であるようなマスが2つしか存在しない, ・Hidden Pairs,X-Wing,XY-Chain,Coloring,等. ・ルールが適用できない時は,候補の少ないマスから後戻りで探索. (3) 数独解法サーバ,及び,数独問題作成支援システムの構築とその公開. Java言語を用いて構築する.数独問題2100題を人手で入力し,解法サーバの検証を行った.また,入力された問題はSQLデータベースに登録し,管理.公開版は,Javaアプレットなので,SQLとは切り離して提供している.http://winnie.kuis.kyoto-u.ac.jp/SUDOKU/本成果の発表に対して情報処理学会第70回全国大会で学生奨励賞を受賞.
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