研究課題/領域番号 |
19650037
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
三林 浩二 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (40307236)
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研究分担者 |
工藤 寛之 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 講師 (70329118)
斎藤 浩一 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (00205668)
宮島 久美子 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 技術職員 (10516298)
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キーワード | 匂い視覚化 / ガスの画像計測 / 微弱発光 / 標準ガス発生装置 / 高感度CCDカメラ / アルコール酸化酵素 / バイオイメージング |
研究概要 |
平成20年度では、平成19年度の実験で得た発光条件をもとに、別途構築した「匂い成分情報イメージング装置」を利用して、エタノールガスの画像化を行った。 実験では、平成19年度に検討したルミノール溶液や酵素(アルコール酸化酵素+西洋ワサビ・ペルオキシダーゼ)溶液の最適な濃度をもとに、ガス発生装置を利用して気相化した「発光試薬と酵素溶液」を固定化した膜を暗室ブースに設置し、「化学発光画像撮影装置」を起動して、ガス発生装置により作製した一定濃度のエタノールガスを、暗室ブース内の中央部に開口端をもつテフロンチューブより放出することで、ルミノールと酵素のミストによる青色発光を「化学発光画像撮影装置」にて連続的にモニタリング可能な系とした。本システムにおいて、匂い成分の一つであるエタノールガスについて、その濃度を発光の強度にて計測し、ガスの流れを画像にて捉え、エタノールガスの画像化を行うことができた。なお酵素を利用した発光反応では、酵素の基質特異性に基づき、目的とする化学成分を選択的に認識し、本課題の目標とする画像化を達成することができた。 本システムをエタノールガスに適用したところ、ガス噴霧による濃度分布及び経時変化がルミノール発光として2次元的な動画として可視化され、50.00〜1500.0ppmの濃度範囲で発光強度との間に線形性が確認された。今後、本計測法を応用することで、呼気成分や生体臭のバイオイメージングや住環境中の揮発性有機化合物の可視化が可能となるものと期待される。
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