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2007 年度 実績報告書

画像解析による中央アジアの先史石刻絵画の特徴定量化

研究課題

研究課題/領域番号 19650058
研究種目

萌芽研究

研究機関神戸芸術工科大学

研究代表者

高木 隆司  神戸芸術工科大学, デザイン学部, 特任教授 (80015065)

研究分担者 鳥脇 純一郎  中京大学, 生命システム工学科, 教授 (30023138)
水野 慎士  豊橋技術科学大学, 情報処理センター, 助手 (20314099)
出原 立子  金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 講師 (00299132)
キーワード石刻絵画 / 中央アジア / 画像解析 / アケルトン / 周囲長 / 遺跡保護 / 地衣類 / 落書き除去
研究概要

石刻絵画の様式を画像解析技術を用いて定量的に表す方式として、シルエット画像の周囲長を求め、それを画像の面積で規格化する方法を開発した。いくつかのアイベックス(野生のヤギ)の絵画から求めた画像について、この方法で求めたデータと、画像のスケルトンを求めてそのトポロジー的性質を定量化したデータ(2006年に開発した方法)と比べたところ、大体一致する結果になった。これによって、絵画のスタイルを特徴化する2つの方法を得たことになり、より詳細な解析が可能になった。
石刻絵画を破壊から守る方法を開発することも、本研究の目的のひとつである。ペイントによる落書きを除去することが、現地の考古学者の大きな負担になっている。ウズベキスタンのザルミス渓谷の遺跡で、携帯発電機と蒸気洗浄器を用い、蒸気を当ててペイントをはがし取るという方法を試した。この実験に協力した考古学者によると、この方法は、溶剤で溶かして削り取るという従来の方法にくらべて3倍くらい能率が高い。もう1つの被害として、岩面に地衣類が繁殖して岩を風化させている。これに対しては、現在のところ、地衣類を丹念に削り取ってエタノールで洗うという方法を毎年続けるしかない。ところが、石刻絵画の数が莫大であるので、この方法は現実的ではない。一方、中国の湖南省で、石碑を風化させるコケを抑制するために、皮紙を白笈という漢方薬(接着剤にもなる)で岩面に貼り付けるという方法が開発されている。和紙(土佐典具帖)と白笈を用いて、地衣類を抑制できるかどうか調べる実験をウズベキスタンのザルミス渓谷で始めた。この方法が有効であるかどうか判明するには数年かかる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 中央アジアの石刻絵画/Petroglyphs in Central Asia(和文英文併記)2007

    • 著者名/発表者名
      高木 隆司, 他
    • 雑誌名

      科学研究費補助金報告書

      ページ: 1-16

  • [備考] 2007年7月に中国昆明でおこなわれる考古学民俗学国際会議で、ウズベキスタンの石刻絵画がパネルディスカッションのテーマになり、それに招待されている。11.の欄に記入した報告書は、当会議で配布するために作成した。研究成果を含むwebページ

    • URL

      http://www.kobe-du.ac.jp/gsdr/takaki/

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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