研究課題/領域番号 |
19650135
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
立花 克郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
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研究分担者 |
小川 皓一 福岡大学, 医学部, 准教授 (60078780)
LORETO B. Feril 福岡大学, 医学部, 講師 (10435109)
入江 豊 福岡大学, 医学部, 助教 (80352235)
遠藤 日富美 福岡大学, 医学部, 助教 (00435108)
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キーワード | 超音波エネルギー / 免疫療法 / マイクロバブル / 超小型超音波プローブ / 遺伝子導入 |
研究概要 |
I.新作バブルの作成、最適条件、薬物封入などについて確認した。II.αGALCELによる誘導されたサイトカイン産生における低侵襲性超音波の作用。超音波(0.7MHz)をヌードマウスの脾細胞をαGALCEL存在下で20秒照射し、48時間培養後上清中のIL-2、IL-4、IFNgの産生をELISA法で測定した(n=3)。 1、30V、DC70%の場合、照射しない群と比べIL-2、IL-4、IFNgの産生が明らかに増加したが、DC20%、50%の場合減少した。しかし、周波数を変動することによりIFNgの産生が増加したことが認めた。また、DC70%の場合IL-2、IL-4の産生がさらに増加したことも認めた。 2、50Vの場合、照射しない群と比べDC20%、50%のみIFNg産生がやや増加したが、周波数を変動することによりDC20%、50%、70%のIFNg(DC70%除き)、IL-2、IL-4の産生が増加したことが認めた。 3、70Vの場合、DC20%、50%のIFNg、DC50%のIL-4、DC20%のIL-2の産生がコントロールより増加したが、DC70%の場合いずれも増加してなかった。しかし、周波数を変動することによりIL-2、IL-4の産生はDC20%、50%、70%のいずれも増加したことが認めた。 結論:低侵襲性超音波はαGALCELによる誘導されたマウス脾細胞のIL-2、IL-4、IFNgの産生を増加することができ、周波数を変動することによりサイトカインの産生をさらに増加できることを確認された。 III.低侵襲性超音波のαGALCELの抗腫瘍効果の増強 B6マウスにEL4リンパ腫細胞を皮下接種し、腫瘍の直径が5-6mm大に増殖した時点で治療を始めた。αGALCELを腹腔注射または経尾静脈注射し、その直後に超音波(1MHz、1.0w/cm2、DC10%、2分)をマウス腹部または脾臓部位に2分間照射する(n=3)。 結果:4群ともに治療後腫瘍の縮小が認め、4週間観察した結果腫瘍が消失したことが認めた。また、12週間まで観察し、マウスが全部生存していることが認めた。 考察:超音波はαGALCELの抗腫瘍効果を減弱しないことが確認された。但し、超音波併用群と併用しない群とは有意差はなかったので、更なる実験が必要すると考えられる。
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