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2008 年度 実績報告書

装置入力デバイスへの応用を目的とした障害者の音声ホルマントに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19650154
研究機関大分大学

研究代表者

上見 憲弘  大分大学, 工学部, 准教授 (70280857)

キーワードユーザインタフェース / 医療・福祉 / 計測工学 / 音声 / リハビリテーション / ホルマント / 発話補助
研究概要

本研究では、比較的単純な音声情報の一つであるホルマントを利用して、汎用性の高い障害者用装置入力デバイスを開発することを目的としている。今年度は、まずホルマント抽出のための外部音源とマイクロホンについて検討した。発声による音響情報であるホルマントを利用するためには、声を出し続けなければならない。そのため、外部音源を用いることは必須である。また、一般的なヘッドセットマイクロホンでは、障害の状態により装着の煩わしさが生じる。そこで日本語5母音を外部音源で発声し、ヘッドセット型、耳に装着する鼓膜型、喉に貼り付ける咽頭型の3種の各マイクを用い、LPCケプストラムによる各ホルマント特性を調べた。ヘッドセット型と咽頭型では、本目的に使用できる程度のホルマント抽出ができた。ただし、外部音源からの直接音の回り込みなどの影響があり、その除去方法を考える必要がある。次に、前年度得られた各健常者被験者共通に表出できるホルマント範囲内で、ホルマント位置とディスプレイ画面上のポインタ位置を直接対応させポインタ操作する方式と、方向指定で操作する方式の2通りでその性能を評価した。その結果、直接対応方式は操作目標の大きさの影響を受けやすい,個人差が大きいなど、現段階では障害者用としては不十分であると判断した。次にホルマント位置とポインタの動く方向が対応する装置を試作し,4方向と8方向の2種類で最適なポインタの移動速度を検証した.その結果,8方向入力の速度0.18秒/1マス(1マス=1cm)が最適であった.運動機能障害者での評価までは至っていないが、そのホルマント特性からも、方向指示による装置入力デバイスについては利用可能であると考えている。本研究により、ホルマント情報を障害者入力デバイスに利用できる可能性を示せた。障害者ホルマント特性の調査やデバイスの改良が残されており、今後も研究を続けていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 電気式人工喉頭のためのピッチ周波数制御方法に関する検討2008

    • 著者名/発表者名
      古賀大樹
    • 学会等名
      平成20年度電気関係学会九州支部連合大会(第61回連合大会)
    • 発表場所
      大分大学
    • 年月日
      2008-09-25
  • [学会発表] 基本的な音声情報を用いた運動機能障害者用入力デバイスの検討2008

    • 著者名/発表者名
      西薗雅人
    • 学会等名
      平成20年度電気関係学会九州支部連合大会(第61回連合大会)
    • 発表場所
      大分大学
    • 年月日
      2008-09-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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