研究概要 |
本研究では,スキージャンプのテイクオフ映像を飛翔直後にリフト下に戻ってきたスキージャンパーとカンテ横のコーチボックスにいるコーチ間でシェアできるシステムの構築を目指している.また,テイクオフ直後の過渡的局面の非定常空気力の計測も目標にしている.今年度は,上記の目標を目指して実行した以下の4つの研究について報告する. ●高速度カメラによる非定常流体力の測定 白馬ジャンプ台において,実際のフライトを高速カメラにより撮影し,空気力を算出した.その結果は,マネキンを使った風洞実験と準定常状態の範囲では一致した。しかし,非定常状態では,今回計測した揚力が風洞実験値よりも大きくなった。 ●加速度&ジャイロセンサによる非定常流体力の測定 センサ測定による空気力はビデオ解析法による値と近似していたが、ノイズも無視できない程度にあった。 ●縮尺模型を使用した煙可視化実験小型模型を使った煙風洞実験を行った結果,ジャンパー周りの流場は縦渦により構成される3次元的なものであり、揚力発生機構も3次元的なものであることが明らかになった。 ●飛距離計算ソフトの開発 ユーザーフレンドリーなスキージャンプ飛行汎用解析ソフト:skiwareを開発した。
|