バレーボールのクイックスパイクにおける「はやさ」とは何か、「はやさ」の実現のために必要なことは何かを明らかにして、傷害のない合理的な動作の指導法確立に視するために、多くのバレーボール経験者が「はやい」と感じるクイックスパイクをVTRの画像から抽出した。 高校北信越大会、全日本大学選手権大会、北信越大学選手権大会、Vプレミアリーグ、Vチャレンジリーグ、ワールドカツプ2007の各試合をデジタルビデオカメラで撮影してパーソナルコンピュータに取り込み、すべてのクイックスパイクのシーンを切り取った。切り取った動画を各カテゴリー毎にランダムに並べ、被験者仁1回ずつ観察させた。被験者は、大学および高校の指導者および選手それぞれ10名、計40名とした。 被験者に、各クイックスパイクシーンを「はやい」「遅い」「どちらとも言えない」の3段階で判定させ、2/3の被験者が「はやい と答えたものを「はやい」スパイクとして、2/3の被験者が「遅い」と答えたものを「遅い」スパイクとして抽出した。 これまで、 はやい」クイックスパイクの定義が存在しなかったため、「はやい」クイックスパイクの解析もできなかったが、「はやい」と感じられるクイックスパイクの画像が蓄積できたことにより、その解析が可能となった。
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