研究概要 |
光学式3次元人体計測装置を応用して人体の形状,体表面積および各体節の体積の計測を行うために基礎的な研究を行った。 1「測定装置の人体計測への応用と正確性の検討」では,計測入体を囲む形で,頭部上から足先まで光学式三角測定手法を採用して三次元データを取得した。今回はCCDカメラの代わりにインテリジェントビジョンチップを用いて,三次元人体計測装置を開発した。 2「測定値の再現性と妥当性の検討」では,被検者は6個のスキャナーヘッドの中央部の踏み台に上がり,直立静止姿勢を維持した。計測装置は,この被計測者を囲む形で6本の支柱を配置しており,各支柱内には,スキャナヘッドが内臓され,計測時に被計測者の頭上より足先まで,平行移動させてスキャンした。計測高は2.3mで,この領域をスライスピッチ2.5mmの高分解で計測し,計測時間は10秒以内とした。計測値については,四肢や全身を含めた人体計測の正確性を検討した。また人体に添付したランドマークから自動的に測定部位が同定でき,その部位での長軸に直交する面での周径囲や横断面積の計測などが可能となるようにソフトウエアを開発した。 本年度は子ども男女合計30名および競技スポーツ選手約100名について計測を実施し,長育,周育,体表面積および体分節体積について正確性と妥当性を検討した。またソフトウエアの改良のため,工学的専門知識の提供や製作者とも連携して研究を進めた。またアメリカスポーツ医学会に参加し,学術的情報交換を行った。
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