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2008 年度 実績報告書

内因性の成長ホルモン分泌促進因子グレリンはドーピングの禁止薬物の対象となるか?

研究課題

研究課題/領域番号 19650181
研究機関久留米大学

研究代表者

児島 将康  久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20202062)

研究分担者 佐藤 貴弘  久留米大学, 分子生命科学研究所, 講師 (50368883)
井田 隆徳  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助教 (00381088)
キーワードグレリン / ドーピング / 成長ホルモン / 摂食亢進
研究概要

(1) グレリンは交感神経を抑制して、自律神経を安定させる。
心機能亢進、気管支拡張、肝グリコーゲン分解、脂肪分解などの、自律神経によって支配されている生体機能は多いが、グレリンKOマウスでは血圧・心拍調節、体温調節、消化管運動などに異常が見られる。睡眠・覚醒によって血圧・心拍や体温は変化するが、グレリンKOマウスではその変動の幅が狭く、また基礎的な値の変動が著しかった。グレリンKOマウスにおける循環器系の機能解析を行ったところ、グレリンKOマウスでは血圧・心拍数の日内リズムが欠如し、また血圧・心拍数が不安定で変動が大きかった。グレリンKOマウスにおける消化管運動の解析をおこなったところ、グレリン投与によって胃酸分泌や胃の蠕動運動が刺激されるが、グレリンKOマウスでは消化管運動の機能低下が見られることを申請者らは見いだした。グレリン投与によって交感神経が抑制、副交感神経が優位になる。これは自律神経の安定につながると考えられる。
(2) グレリンの筋細胞に対する作用。
摂食調節ホルモンと骨分化、骨形成との関連はよく指摘されていたが、グレリンと筋肉との関連は不明であった。今年度、われわれはグレリンが筋芽細胞に直接作用して、その分化を誘導し、筋細胞の成長を促進することを見いだした。今後、そのメカニズムの解明を含めてさらに検討していく必要がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Ghrelin differentially modulates the GH secretory response to GHRH between the fed and fasted states in sheep2009

    • 著者名/発表者名
      Takahashi H., et al.
    • 雑誌名

      Domest Anim Endocrinol. (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ghrelin and leptin modulate immunity and liver function in overweight children2008

    • 著者名/発表者名
      Okamatsu Y., et al.
    • 雑誌名

      Pediatr Int. 51

      ページ: 9-13

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structure and function of ghrelin2008

    • 著者名/発表者名
      Kojima M., et al.
    • 雑誌名

      Results Probl Cell Differ. 46

      ページ: 89-115

  • [学会発表] 食欲を刺激するホルモン“グレリン"の発見とその多彩な生理機能2009

    • 著者名/発表者名
      児島将康
    • 学会等名
      第82回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2009-03-16

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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