研究課題/領域番号 |
19650185
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
今泉 和彦 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (60145068)
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研究分担者 |
立屋敷 かおる 上越教育大学, 大学院, 教授 (20119324)
一之瀬 貴 早稲田大学, 人間科学学術院, 助手 (50398921)
野村 幸子 早稲田大学, 生命医療工学研究所, 助手 (30348784)
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キーワード | 運動 / ドーピング薬物 / β2作動薬 / クレンブテロール / アルコール / 香辛料 / 亜鉛欠乏 / 白血球系細胞 |
研究概要 |
本年度は、約8週齢Sprague Dawley系雄性ラットに、1)β2作動薬のclenbuterol(CLE,dose=1mg/kg BW/day)を30日間毎日投与したとき、2)エタノール(EtOH,dose=1-3g/kg BW/day)をそれぞれの量によって単回投与したとき、3)不活動(=身体束縛・後肢懸垂)の際に総白血球・単球・好酸球・好中球・好塩基球・リンパ球の細胞数がどのように応答するかを詳しく検討した。その結果、CLE投与により貪食機能を有する好中球と単球の数が有意に高くなること、アレルギー反応に関わるリンパ球と好酸球の数が有意に減少すること、これらの応答は少なくとも30日間持続し、脱感作が生じないことが明確となった。一方、EtOHを投与した場合、自然免疫系細胞を担う総白血球、好中球、好塩基球、単球は有意に高く、好酸球は逆に有意に低かったが、これらの応答には量一応答関係が明らかに認められた。リンパ球数はEtOH投与により変動しなかった。身体束縛や後肢懸垂はいずれも自然免疫系紙胞のうち総白血球、好中球、好酸球、単球の数はいずれも有意に高かった。しかし、好塩基球の数は身体束縛によって何も変動が見られなかったのに対し、後肢懸垂では好塩基球数が対照群に比べて懸垂群が2.8-4.84倍も高く、自然免疫系細胞のうち好塩基球球の応答は身体束縛と後肢懸垂との間で明らかに異なっていた。獲得免疫系細胞のリンパ球の数は体束縛と後肢懸垂によっていずれも有意な変動が認められなかった。
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