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2008 年度 実績報告書

着る「ナタデココ」

研究課題

研究課題/領域番号 19650197
研究機関静岡大学

研究代表者

澤渡 千枝  静岡大学, 教育学部, 教授 (70196319)

キーワード環境材料 / 微生物 / バクテリアセルロース / 不織布 / 着用感
研究概要

酢酸菌(Acetobactor属)が生産するセルロース繊維(バクテリアセルロース)は「ナタデココ」として知られているが,食品以外の利用用途はまだ狭い.このバイオマス素材の用途拡大の推進による地球環境保護を目指して,被服素材(不織布)として「着る」ための調製法の検討・改良を実施し,その性能を総合評価した.
平成19年度に明らかにした,バクテリアセルロースシートの構造や被服素材としての耐久性と,その調製法との関係を踏まえて,平成20年度は靴の中敷や衣服の芯地としての着用感,着用前後の皮膚の清潔さについて着用実験による検討をおこなった.
靴の中敷きとして着用実験は,(1)素足,(2)市販合成繊維製中敷,(3)バクテリアセルロースシート中敷を,常に片足ずつ着用して比較した.靴内の温度・湿度は被験者の個人差,歩行などによる変動が大きかったが,着用感に関する項目では肌へのフィット性とクッション性については(2)の市販中敷が上位であったが,その他の着用感(蒸れ感,べとつき感,肌触り,臭い)においては(3)が最も快適であることが示された.中敷素材への一般細菌や大腸菌群の付着量(=コロニー数)は(3)が多かったが,肌の一般細菌や大腸菌群は(3)を用いた場合が最も少なく,(3)を用いる事によって皮膚表面が清潔に保てる事が証明された.(3)の吸湿率が約25%と大きいことと,繊維が細く強いことが考えられる.さらに芯地としての使用もじゅうぶん可能であったが,肌の柔らかい部分にバクテリアセルロースシートが直接触れる使用形態では,シートの柔軟性をさらに向上させる必要性がある.
なお,中敷に関する成果は,20年8月末の第17回繊維連合研究発表会で発表した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 酢酸菌が生産するセルロースシートのパンプスインナーへの利用検討2008

    • 著者名/発表者名
      ○澤渡千枝, 白井宏奈, 山本綾美, 石原夏海
    • 学会等名
      第17回繊維連合研究発表会
    • 発表場所
      奈良女子大学
    • 年月日
      2008-08-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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