幼児を対象とした秤量食事記録法の方法論についての基礎的な検討を行なった。幼児の場合は、秤量と記録は養育者が行うことになるが、調査における負担を軽減し、より測定精度を高めるためにどのような点に留意すればよいのかを探るため、予備調査を実施した。その結果、質問が出やすい項目については、Q&Aの形でわかりやすいマニュアルをつくる必要があること、料理の食べ残し等の重量を測定する際には、材料の構成比を記入してもらう必要があることなどが明らかになった。また、本研究では、保育所や幼稚園に行っていない家庭養育児を対象とするため、調査対象地域での対象者の抽出方法と協力率を向上させるための体制についての検討を行なった。さらに、3歳児用の簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ3y)の解析プログラムを試作するために必要となる「幼児が日常的に摂取する詳細な食品の種類及びそれらの食品を1回に摂取する代表的な重量」についての先行研究を検索し、先行研究データを用いて解析プログラムに必要なデータを作成する方法を検討した。 以上の検討にもとづき、3〜5歳の家庭養育児55人(男児28人、女児27人)についてBDHQ3yによる2回の調査および不連続な3日間秤量食事記録法による食事調査を実施した。
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