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2009 年度 実績報告書

放射線教育用自然放射能線源の開発と実践

研究課題

研究課題/領域番号 19650234
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

河野 孝央  核融合科学研究所, 安全管理センター, 准教授 (20300733)

キーワード放射線教育 / 放射線源 / 塩化カリウム / 湯の華 / 化学肥料 / 乾燥昆布 / 圧縮成型
研究概要

市販の化学肥料や乾燥昆布などを用いて放射線教育に使用できる自然放射能線源の「開発と教育実践」を念頭におき、平成21年度は、外寸280mm×310mmのプレートに直径80mmのカリウム線源を埋め込んで汚染検査実習用教材を製作し、性能評価を実施した。また化学肥料から出ている放射線の原因はカリウムであることを理解するための実習方法を考案した。さらに初めての試みとして土壌を材料にした線源製作を試みた。
こうした自然放射能線源の製作に加え、本研究の大きな目標である教育現場への普及活動の一環として、第46回アイソトープ・放射線研究発表会(東京)や日本放射線安全管理学会第8回学術大会(長崎)などで発表するほか、放射線取扱主任者部会設立50周年記念大会では、一般来場者や主任者部会会員を対象に2日間にわたって自然放射能線源のデモンストレーションを実施し、さらに土岐市プラズマ研究会の依頼で、地元の教育委員会職員や中学、高校の先生を対象に自然放射能線源による放射線源教育について、講演と実演を行った。そのほか、科学技術館(東京)のスタッフや放射線専門メーカーからの問い合わせなどにも対応して、自然放射能線源の普及に努めた。
将来の日本にとって原子力エネルギーの利用は不可欠ですが、多くの国民は原子力利用にともなう放射線や放射能に対し、必要以上に大きな不安を抱いています。その原因のひとつは放射線教育不足からくる誤解にあります。しかしながら最近学習指導要領が改訂され、平成23年度から中学校において放射線の安全と利用が取り扱われることになりました。このような教育現場において、本研究で開発した自然放射能線源は大いに役に立つと考えています。自然放射能線源は日用品や食物を材料にしているため、放射線関係法律の規制を受けずに、親しみを感じながら安全に使用できるからです。そのため今後、いろいろな放射線教育現場での利用が期待されます。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Radiation Sources Fabricated from Kelp Powder for Educational Purposes2009

    • 著者名/発表者名
      T.Kawano
    • 雑誌名

      Radiation Safety Management 8

      ページ: 1-7

    • 査読あり
  • [学会発表] 自然放射能線源(塩化カリウム)の放射線教育への応用2009

    • 著者名/発表者名
      河野孝央
    • 学会等名
      日本放射線安全管理学会第8回学術大会
    • 発表場所
      長崎大学良順会館(長崎県)
    • 年月日
      2009-12-03
  • [学会発表] カリウム肥料で製作した教育用放射線源について(2)2009

    • 著者名/発表者名
      河野孝央
    • 学会等名
      第46回アイソトープ・放射線研究発表会
    • 発表場所
      日本科学未来館(東京都)
    • 年月日
      2009-07-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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