研究概要 |
現在e-Learningは,学習ニーズの多様化と連動してその活躍の場を広げている.e-Learning環境や教育資源へのアクセスを得るためのインターネット接続については,ユビキタス化に関する研究が盛んに行われている.しかし,利用する情報端末や所属するネットワークが変わる度に使用するソフトウェア類の導入や各種設定を行わねばならず,困難な作業が強いられる場合もある.これらのことから,情報端末やネットワークに関する単なる選択に止まらず,難解な作業等を必要としない学習環境ユビキタスの実現が重要と考えられる. そこで本研究では,学習者に特殊な知識や難しい作業を要求しない「適応的ユビキタスe-Learning環境の実現」を最終ゴールとした.この実現に不可欠な研究として,本申請課題では主に,e-Learning環境を授業目的に合わせて自動生成するシステムの開発を行った.本年度は以下の内容に着手した. ・e-Learning環境の基盤システムにMoodleを採用した.新たに基盤構築する手間を省くことと,既存システムの有効利用のためである. ・次に学習目的を考慮しながら,e-Learning環境を構成する機能群の候補を精査した.具体的には,既存のMoodleの公開モジュールをその対象とし,検討した. ・上記モジュール群の連携の可能性を分析し,連携のためのモジュール設計を行った. ・授業目的に適応的にMoodleモジュールを抽出するインタフェースを開発し,必要なモジュールを搭載したMoodle基盤のe-Learning環境を自動生成するプロトタイプを開発した.
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