研究課題/領域番号 |
19650257
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岡本 耕平 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (90201988)
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研究分担者 |
海津 正倫 名古屋大学, 大学院・環境学研究, 教授 (50127883)
溝口 常俊 名古屋大学, 大学院・環境学研究, 教授 (50144100)
高橋 誠 名古屋大学, 大学院・環境学研究, 教授 (30222087)
奥貫 圭一 名古屋大学, 大学院・環境学研究, 准教授 (90272369)
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キーワード | ハザードマップ / GIS / 外国人 / 障害者 |
研究概要 |
1)多様な利用者向けに作成された既存のハザードマップを収集・検討し、次の知見を得た。 ・身障者向けのハザードマップ作成の試みは、ごく少数である。京都府城陽市では、視覚障害者向けハザードマップ(液状化危険地域図、液状化の説明、京都府南部の活断層図)を触地図として作製している。・外国人向けに関しては、避難所を示した「防災マップ」については外国語のものが作られているが、ハザードマップを作成している市町村はごく少数。しかも、次のような問題点を抱えている。(1)つくっても全く活用されていない。無駄になっている。これは、日本人向けハザードマップが一般に全戸配布されるのに対して、外国人向けハザードマップは、外国人世帯の住所の把握が困難なため、市役所などで希望者に配布する形を取っており、結果として、外国人の手にはほとんどわたっていない。(2)日本語版をそのまま翻訳。しかも地名は一部が翻訳されているのみである。そのため、外国人の災害情報のニーズに対応しておらず、また、外国人にとっては、地図を見ても位置関係を把握するのが困難である。 2)上記や外国人による地図読図実験の結果から、望ましい外国人向けハザードマップは、(1)地図面に関しては、図中の地名のなるべく多くにローマ字を付記する。(2)鉄道駅、役場、公園など、来日・在日外国人にとってなじみやすい公共施設をランドマークとして記入する。(3)道路にはなるべく名前を入れる。(4)外国人がよく利用する商業施設を記入する。外国人が集住する地域にあるスーパーやコンビニエンスストアをできれば商標記号とともに記入する。(5)地図面以外の災害や避難方法の説明に関しては日本人向けのハザードマップの翻訳で概ね良い。ただし、外国人向けの災害情報が得られる場所(サイト)、外国人を支援する機関などへの連絡先を加える。
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