研究課題/領域番号 |
19651004
|
研究種目 |
萌芽研究
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
川原 琢也 信州大学, 工学部, 准教授 (40273073)
|
研究分担者 |
和田 智之 理化学研究所, 固体光学デバイス研究ユニット, ユニットリーダー (90261164)
斎藤 徳人 理化学研究所, 固体光学デバイス研究ユニット, 協力研究員 (90333327)
|
キーワード | 超高層大気環境 / 高性能レーザ / ナトリウムライダー / 光源技術 / 環境変動 / 極地 |
研究概要 |
世界初の、極域における高度110kmまでの温度の高度分布の自動定常観測を最終目標として、高出力Naライダーの送信レーザの開発・基礎研究を目標としている。レーザは、Nd: YAGレーザの1064nm発振と1319nm発振のそれぞれのパルスレーザを非線形結晶に入射させ、和周波(589nm)レーザを生成する。この原理は、既に信州大学でランプ励起レーザにおいて実用化し観測に用いているため実証済みである。この研究のテーマは、これをレーザダイオード(LD)励起Nd: YAGを用いて高繰返し高出力化レーザの基礎特性評価となる。 当初の計画よりも実験を前倒しにし、H19年度に予定していた信州大学のシステムでの実験を行わず、理研のシステムで実験を開始した。LD励起型Nd: YAG結晶にて、基本波(1064nm)におけるレーザ発振器を組み、レーザ発振させる。理研に既存の実験装置である、高繰り返しAOQスイッチによるモードロックレーザ発振方式での基礎実験を行った。第一段階としてLD励起型でのレーザの安定発振条件を確認する実験を行った。LDに投入する電流植をあげながら発振器長を変え、ビーム断面の強度分布を計測しながら安定条件の計測実験を行った。LD投入電流値に対して安定な発振器長を見つけ出すことができた。次年度はポッケルスセルを導入したQスイッチ発振確認を行う。更に、料波長レーザに関して、レーザの出力特性。出力パワー、パルスエネルギー、パルス幅、スペクトル線幅、安定性等、繰り返し速度の増大に伴う平均出力の変化等を行う。第二段階では、既に別予算により購入してあるそれぞれの波長の種レーザをパルス発振器に導入し、出力レーザの狭線化・波長制御、レーザの出力特性の変化、結晶を通して和周波(Naレーザ波長:589nm)を発生し、波長制御実験などを行う。
|