研究概要 |
本年度は,以下の3つのサブテーマに分けて研究を行った. (1)心理実験によるレシーバモデル構築 アンケート等の質問紙を実施し,携帯電話市場を対象に利用状況や好みの機能などに関して因子分析を行った.結果として,携帯会社毎に異なるライフスタイルが関わっていることが明らかになった.さらに,得られた消費者の特性を用いて消費者モデルを構築した. (2)サービスのマルチエージェントシミュレーション 前年度に構築したプロトタイプシステムを拡張し,レシーバとプロバイダの数を増やし,サービスデザインの大規模なマルチエージェントシミュレーションを行った.ネットワーク外部性が働く市場におけるサービス普及モデルを対象とし,上記の項目(1)で構築した消費者エージェントを利用し,サービスの普及に関するメカニズムを明らかにした. (3)被験者実験によるサービス分析 被験者を含んだシステムを構築し,実験室でのサービス経済実験を行い,経済性の観点から分析を行った.前年度に求めた理論解との比較しながら,実際の人間によるサービス受容に関して分析を進めた.
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