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2008 年度 実績報告書

ネットワーク組織における中核企業の行動パターンの解析

研究課題

研究課題/領域番号 19651071
研究機関宮崎大学

研究代表者

坂本 眞人  宮崎大学, 工学部, 准教授 (50196101)

キーワードネットワーク組織 / 経営工学
研究概要

本研究は(1)企業間の取引関係、資本関係の量的把握、(2)中心度、直径と半径などのネットワーク構造の解明、(3)中核企業の析出とその行動パターンの解析、(4)中核企業の時系列的傾向の把握、(5)中核企業の行動パターンと経営業績との関連の解明を目的とし、ネットワーク組織の構造と時系列的な変化を解明するために、マツダ自動車の企業グループ洋光会を取り上げた。そのため、1980年から2005年までの取引データと持株データを収集した。各年度の中核企業を析出するために、連結度をはじめ、近接度や間隔度などのセントラリティ指標を計算した。1980年度から2005年度までの各中核企業のセントラリティ指標を計算し、その時系列変化と傾向分析を行った。また、企業の行動パターンとして、各自動車メーカーのフラクタル次元と極限周期軌道を測定し、中核企業のパターンを解明した。さらに、企業の行動パターンと経営業績との関係を確認するために、経常利益や売上高などの指標を収集し、両者間の相関分析を実施した。従って、本研究の目的を基本的に達成したといえよう。本研究を通じて、グラフ理論や複雑系理論の企業経営における有効性を確認することができた。また、従来定性的な分析しかできなかった企業間関係をビジュアル化することができた。さらに、これらの企業間関係を具体的に測定し、企業間関係との相関関係を解明することができた。これらの研究成果は、ネットワーク組織の構造を解明するばかりではなく、企業経営研究の新たな方向を示すものであると考えられる。
データの収集方法をはじめ、数理モデルの開発、計算結果の経営学的意義などを引き続き吟味し、検討しなければならない多くの問題点が残されており、今後の研究課題としたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] マツダ系列企業のセントラリティの時系列分析2009

    • 著者名/発表者名
      坂本員人, 伊藤孝夫, 市村沙央里
    • 雑誌名

      宮崎大学工学部紀要・総合論文 38(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 経営戦略におけるドメインコンセンサスの実証研究2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤孝夫, 河村知佳, 堀内泰輔, 坂本眞人
    • 雑誌名

      Memoirs of the Faculty of Engineering, University of Miyazaki 38(印刷中)

  • [雑誌論文] 三次元経営戦略モデルの研究開発2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤孝夫, 岡寛実, 二木映子, 坂本眞人
    • 雑誌名

      Memoirs of the Faculty of Engineering, University of Miyazaki 38(印刷中)

  • [学会発表] マツダ企業グループのセントラリティの時系列分析2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤孝夫, 坂本員人
    • 学会等名
      平成20年度電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      愛媛大学 (松山市)
    • 年月日
      20090317-20090320
  • [図書] Influence and Trade in the Keiretsu of Toyota : Acentrality analysis, Chap ter 8 in Trust, Globalisation and Market Extention https : //www. novapublishers. com/catalog/product_info. php? produets_id=102902009

    • 著者名/発表者名
      T. Ito, C. Medlin, K. Passerini, M. Sakamoto
    • 出版者
      London : Nova Science(印刷中)

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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