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2008 年度 実績報告書

中央ケニア農業地域における土地環境条件評価と農耕民の地形変化プロセス認識

研究課題

研究課題/領域番号 19651102
研究機関東北大学

研究代表者

大月 義徳  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00272013)

キーワードケニア / 農業地域 / 土地条件 / 地形プロセス / 地形認識
研究概要

亜熱帯性高地地域(セントラル州ニェリ県)において、主として土砂移動の発現する雨季における降雨強度とこれに対応する土壌水分量変化とに関する観測データを引き続き取得し、また具体的な地形変化速度を明らかにするための経年地形測量を行った。併せて年間降水量の大きいアバデア山地東部地域の観測データの充実を図るべく、本地域に土壌水分量観測地点を新たに設置した。また、同地域における斜面物質移動プロセス解明に関する現地調査・年代測定試料分析を継続させ、当地域では表層崩壊等による斜面更新においてほぼ10^2年程度、大規模ガリー形成において10^1〜10^2年程度の時間スケールでの斜面物質移動が生じている可能性が明らかにされた。前年度より着手した、本地域の地形変化プロセスおよび土地環境条件に対する現地農民の認識に関する調査においては、地形現象や土壌に関わるキクユ語の把握整理を行い、とくに地形条件・土壌タイプと農耕好適度に関わる現状認識を数戸農家でのインタビュー等より明らかにした。
半乾燥地域(リフトバレー州ライキピア県)においては、シートウォッシュ堆積物に関する表層地質調査・年代測定試料分析を継続させ、当地域では約2.7〜1.9kaにかけての時期にシートウォッシュ強度が増し、その後の静穏期を挟み約0.6kaから現在にかけてシートウォッシュ強度が再び増し、根萌芽による更新によるEuclea属等の根系に保護された小丘斜面が形成されたことが明らかにされた。すなわち、当地域の斜面更新の時間スケールは10^2〜10^3年程度と考えられ、隣接する亜熱帯性高地地域に比べ、時間オーダーや斜面プロセスそのものに差異がある。このことが両地域の斜面後退速度の違いに大きく寄与していると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 中央ケニア, 亜熱帯性高地における斜面の物質移動2008

    • 著者名/発表者名
      大月義徳・佐々木明彦
    • 雑誌名

      季刊地理学 60

      ページ: 164-165

  • [雑誌論文] 中央ケニア, Laikipia平原における小丘斜面の形成と地表環境(続報)2008

    • 著者名/発表者名
      佐々木明彦・大月義徳
    • 雑誌名

      季刊地理学 60

      ページ: 163-164

  • [学会発表] 中央ケニア, 亜熱帯性高地における斜面の物質移動2008

    • 著者名/発表者名
      大月義徳・佐々木明彦
    • 学会等名
      東北地理学会
    • 発表場所
      宮城大学(大和町)
    • 年月日
      2008-05-18
  • [学会発表] 中央ケニア, Laikipia平原における小丘斜面の形成と地表環境(続報)2008

    • 著者名/発表者名
      佐々木明彦・大月義徳
    • 学会等名
      東北地理学会
    • 発表場所
      宮城大学(大和町)
    • 年月日
      2008-05-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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