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2009 年度 実績報告書

市町村合併による方言変化の動向に関する社会言語学的調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 19652042
研究機関甲南大学

研究代表者

都染 直也  甲南大学, 文学部, 教授 (30179999)

キーワード社会言語学 / 言語変化 / 方言 / 市町村合併 / 言語動態 / 京都府丹波方言 / JR山陰本線 / グロットグラム
研究概要

2009年度は、京都府京都市・亀岡市・南丹市(旧船井郡八木町・園部町・日吉町)・京丹波町(旧船井郡丹波町・和知町)・綾部市・福知山市の21地点で125人に対して臨地調査を行ない、過去の調査資料と合わせて『JR山陰本線京都-和田山間グロットグラム集』を作成した。160枚のグロットグラムの中には、高年層において旧行政区画に一致する方言分布が数多く見られるのに対し、中・低年層では新しい方言変化の現象も現われており、本研究の目的である、従来の方言状態の確認と、現在の方言状態の把握ができた。これらのデータは、上記報告書を刊行したことにより、今後多くの研究者が、方言動態・方言動向分析の資料として活用することができる。
具体的には、旧船井郡のうち、八木町・園部町は京都市に類似する方言状態を見せているのに対し、日吉町・丹波町・和知町ではやや丹波方言的な要素が多くみられるようになる。さらに、丹波町を境界として、京都側・福知山側に分かれる現象がいくつか見られ、丹波町が緩衝地帯的な面を見せている。これら旧船井郡地域が南丹市と京丹波町とに分かれるかたちで合併したことにより、南丹市の京都方言化、京丹波町の丹波方言化という動向が予想され、今後の方言動態が注目されるところである。一方、福知山市においては、飛び火的なかたちで関西中央部の方言形が見られることがあり、京都のみならず、兵庫県側からの影響を含め、その動態と流入経路の把握に留意する必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] グロットグラムによる方言研究2010

    • 著者名/発表者名
      都染直也
    • 雑誌名

      甲南大学紀要 文学編 160号

      ページ: 15-27

  • [図書] JR山陰本線 京都-和田山間グロットグラム集2010

    • 著者名/発表者名
      都染直也(編)
    • 総ページ数
      175
    • 出版者
      甲南大学方言研究会
  • [図書] 兵庫県姫路市新市域言語地図集2010

    • 著者名/発表者名
      都染直也(編)
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      甲南大学方言研究会

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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