研究課題/領域番号 |
19653030
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高橋 基泰 愛媛大学, 法文学部, 教授 (20261480)
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研究分担者 |
国方 敬司 山形大学, 人文学部, 教授 (70143724)
長谷部 弘 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50164835)
山内 太 京都産業大学, 経済学部, 教授 (70271856)
村山 聡 香川大学, 教育学部, 教授 (60210069)
坂根 嘉弘 広島大学, 社会(科)学研究科, 教授 (00183046)
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キーワード | 西洋 / 「イエ」の発見 / 対比家族史 / 村境 / 共同空間形成 |
研究概要 |
本研究は、日本からの問題発信として西洋における「イエ」の発見をおこなう。具体的には、日本の「イエ」を構成する家業・家産・家名の継承という要素を、データの揃っているヨーロッパ各国に対比的に適用する。同時に、従来分析の「単位」として主たる位置づけをされてこなかった間「境」親族集団という家族史研究成果の結晶を、時系列的に経済生活空間分析に用いる。 本年度は、国内での予備調査・研究として対比可能なデータ・データベース分布状況を探り、公開セミナー・研究会を開催した。海外からの招聘研究者として歴史人口学で有名なケンブリッジ・グループのR・ウォール&B・モリング夫妻(エセックス大学)を招き、また専門家の講演を加えて国際シンポジウムを開催した。それらの活動はすでに立ち上げてあった対比家族史研究会を効果的に用いてなされている。その経過は『国際比較研究』第4号に特集を組んで紹介した(2008年3月発行:ISSN 1880-0882)。本誌には研究の一環である女性史インタビュー記録(高橋基泰・山内太)も集録した。平行して、従来の重要な日本での研究を英文で紹介する作業に着手している。 外国での予備調査・研究として、ヨーロッパ近世農村において対比可能な残存状況について、研究協力者から情報を収集した。それについては担当者(イギリス:高橋、ドイツ:村山)を中心に選抜チームを組織して現地において出張してレビューを受けている。その結果、上記R・ウォール&B・モリング夫妻チームらの招聘となった。また、チェコ・トレボン大学J.グルーリッヒ博士の研究チームとの共同でヨーロッパ大陸における経済史・人口史・家族史の研究蓄積の現況および資料に関する予備的な調査を実施し、本格的な研究と方法について情報の共有と研究者間の相互理解を図った。
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