研究分担者 |
西山 哲郎 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (10263188)
時安 邦治 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 准教授 (80386797)
谷本 奈穂 関西大学, 総合情報学部, 准教授 (90351494)
水嶋 陽子 常磐大学, 人間科学部, 准教授 (00326802)
関 嘉寛 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 助教 (30314347)
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研究概要 |
本研究において目標とするのは現代社会における科学のありかたを,公衆の理解,科学的営み,.経済的市場のあいだの関係性に着目して模索することである。この目標を達成するために研究会を東京と大阪で12回開催し,研究の進捗状況を報告し合うとともに,研究情報を交換した。主要テーマは以下の通りである。 ・宮本真也「承認の忘却としての物象化」 ・西山哲郎「M.Callonの<co-word analysis>とは何か」 ・時安邦治「ポピュラー文化とクローン」 ・谷本奈穂「美容の科学-女性の身体と科学言説」 ・氷嶋陽子「子育て技術の変容と祖母役割の今後」 ・関嘉寛「安全・安心の科学」 また,電子メールによって「Theory,Culture&Society」を発行しているTCSセンター(イギリス),フランクフルト大学社会研究所(ドイツ)と情報交換を行い,海外における研究動向についての知見を深めた。 さらに12月例会では,大阪大学コミュニケーションデザイン・センター・准教授の平川秀幸氏を招いて講演を依頼し,同氏が翻訳に携わったブルーノ・ラトゥール著『科学論の実在』(産業図書,2007年)について内容理解を深めると共に,同書の書かれた背景とその後の展開について知見を得た。 これらの研究活動の結果として,時安は,アニメーションや映画を題材に,クローン技術についての公衆のイメージをテーマとした論文を発表した。宮本は,昨今の「脳トレ」ブームを物象化という観点から分析した論文を発表した。関は,安心・安全をキーワードに,まちづくりとローカルな知の関連について口頭発表を行うとともに,現代のボランティア活動を分析対象とする著書を公刊した。
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