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2007 年度 実績報告書

児童における母語としての日本語習得を促進する第二言語(外国語)学習法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19653069
研究種目

萌芽研究

研究機関広島大学

研究代表者

松見 法男  広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (40263652)

キーワード第二言語学習 / 母語習得 / 児童 / シャドーイング / リピーティング / 英語 / 日本語 / 翻訳過程
研究概要

本研究の目的は,日本語を母語とする児童が第二言語(外国語)として英語を学習するときの認知メカニズムを解明し,その成果をふまえて,英語だけでなく日本語の習得をも促進する英語の学習法を開発することである。この目的に沿って本年度は,小学校5年生児童を対象とした実験1と,小学校の教師および保護者を対象とした調査1を探索的に行った。実験1では,中学校1・2年生レベルの英語単語と英語文を材料とし,パソコンを用いて,英語・日本語ペアの視覚・聴覚呈示によるリピーティングおよびシャドーイングを課題として与えた。毎日30〜45分の学習を約1ケ月間続けた結果,児童の英語語彙力と英語文の音読流暢性に伸びがみられた。日本語では,速読テストと単語テストの成績が上昇した。学習過程の分析から,英語文に対応する日本語文(翻訳文)の理解に際して,語順や類義語に着目させることが,日本語の習得に一定の効果をもたらす可能性が示唆された。調査1では,英語学習を導入している小学校の教師と,その活動をボランティアで支える保護者に協力を依頼し,英語学習に関する21の質問項目に対して6段階で評定してもらう意識調査を行った。質問項目は,予備調査に基づき,「学習目標」「学習内容」「教材」「授業方法」「評価」「国語(日本語)カとの関係」「指導観」の7カテゴリーで構成された。回答を分析した結果,「聞く」と「話す」に重点をおくことや,高学年から英語学習を始めること,さらに学習効果を長期的に見ることに積極的な評定がみられた。また,英語学習の過程で国語(日本語)習熟度の上昇が期待できる指導法の開発・試行にも,積極的な評定がみられた。他方,英語で考える力を育成することには,消極的な評定がみられた。教師側の意識を具現化した学習法の開発が発展課題となる。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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