平成19年度は本研究の基礎段階として、以下の内容で研究を進めた。 (1)人格概念の通時的・系譜学的な分析、特に、日本における人格概念の受容と変遷の課程を辿り、それが現在の日本の教育、特に道徳教育にどのような影響を及ぼしているかを検討した。 (2)原理的研究とフィールド調査の相互作用のあり方を、現象学的社会学に依拠しつつ人格概念の共時的分析を行う中で検討した。 (3)教師文化に関するエスノグラフィー研究、ライアヒストリー研究を参照しつつ、インタビュー調査の質問内容と方法の枠組みを検討した。その際、(1)教師のエスノグラフィー研究の成果と課題、(2)教師のライフヒストリー研究の成果と課題、(3)フィールド調査の臨床教育学的意義の分析、(4)本研究に最適な調査方法の設定と仮説の設定、の4つの観点から検討した。 これらの成果については平成20年度からの実際のインタビュー調査の実施および調査結果の検討後、平成21年度に発表していく予定である。
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