研究概要 |
平成19年度は,養護教諭のための現職教育支援プログラム立案モデルの基盤となる理論的枠組み構築に向け情報収集すると共に,モデルの構成要素となるアセスメントツール開発に向け,次のような研究活動を実施した。 1.養護教諭現職教育の現状理解に向け、養護教諭との学術的交流を図る機会を確保した。具体的には大学に所属する現職養護教諭の継続教育担当者への面接調査を実施すると共に,日本養護教諭教育学会に出席し,研究に関わる交流を通して、養護教諭への継続教育の現状を理解した。 2.理論的枠組みの構築に向け,養護教諭の現職教育に関わる国内の文献を検討し,養護教諭養成教育の歴史的背景,現状における課題を検討した。養護教諭に関する海外文献は,検索できなかったが,継続して文献を検索し,我が国の養護教諭への継続教育の特徴を理解すると共に,今後の研究活動への示唆を得る。 3.「教育ニードアセスメントツールー養護教諭用-」の開発に向け,第1段階として現職養護教諭が知覚する養護教諭ロールモデル行動を調査した。看護教育学における内容分析の手法を用いて収集したデータを分析した。結果は,ロールモデル行動35種類と養護教諭としての望ましい状態を表す9側面を明らかにした。その成果を学会にて発表すると共に,原著として投稿準備を開始した。また,分析結果に基づくアセスメントツール開発にも着手し,尺度構成を終えた。今後,作成したアセスメントツールの信頼性・妥当性の確保に向け,専門家会議,パイロットスタディを実施すると共に,本調査を実施する。 4.3.と同時に「学習ニードアセスメントツールー養護教諭用-」の開発に向け、現職養護教諭の学習ニードを調査した。現在,そのデータ分析に着手しており,その成果を学会発表の予定である。また,アセスメントツールの開発にも着手し,その信頼性、妥当性を確保に向けた本調査を実施するための準備を整える。
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