研究概要 |
本年度は、研究目的・実施計画に照らして、日本における高等女学校の文化を下敷きとして、1850年代から1930年代のイギリス私立女子中等学校の文化や生活についての資料を収集し、分析を行なった。 前半は、(1)日本の女学校における文化と教養についてまとめ、(2)それに基づいて比較の視点を構築し、(3)イギリス女子中等学校における文化と教養の特質に関する先行研究と基礎的資料を収集・分析した。 これらの作業に基づいて、10月にはイギリスで資料収集及び調査を行なった。具体的には、私立女子中等学校に関する歴史資料の収集、特定の私立女子中等学校(Cheltenham Ladies College, North London Collegiate School, Roedean School, St. Pauls Girls' Schoolなど)についての資料の収集、これらの学校への訪問とインタビューを行なった。11月以降は、それらの収集した資料の整理と分析を継続して行なっている。 これらに関する今年度の研究成果は以下のとおりである。 『女学校と女学生』(中公新書)、『教育社会学』(放送大学教育振興会)、「『文学少女』のゆくえ」(『教育と医学』)、「『帝大生』という表象」(『学士会会報』)、Challenging Issues Facing Japanese School Education. ("Collection of Papers I, The First Forum on Sociology of Education at Beijing Normal University.")
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