研究課題/領域番号 |
19653102
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
白石 大介 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (50154357)
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研究分担者 |
岩崎 久志 流通科学大学, サービス産業学部, 教授 (40341010)
小谷 正登 関西学院大学, 教職教育研究センター, 准教授 (80368456)
来栖 清美 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (10368813)
三宅 靖子 太成学院大学, 看護学部, 助教 (90557422)
下村 明子 太成学院大学, 看護学部, 教授 (30310733)
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キーワード | 臨床教育学 / 調査研究 / 生活習慣 / 生活病理 / 生活臨床 / 睡眠 / プログラム |
研究概要 |
本研究の目的は、臨床教育学的な見地から研究基盤の構築を目指し、将来的には「生活病理学」の体系化を図ることである。その為にまず、生活病理の予防策或いは生活臨床の開発的プログラムの基礎的・実証的研究の一環として、現代の子どもにおける生活病理の実態を3ヵ年計画で調査した。最終年度である平成21年度は、1.前年度までの調査結果の継続的な分析とその報告、2.中学生調査、3.3ヵ年の総括という3点を主に行い、生活臨床の開発的プログラムの基盤となる生活病理の実態および生活臨床の必要性のエビデンスを明らかにした。以下にその具体的内容を示す。 【1.前年度までの調査結果の継続的な分析とその報告】平成19年度調査である乳幼児調査の結果として、夜型生活をしている子どもに目覚めの悪さや寝つきの悪さ、そして朝食摂取率の低下等の傾向があることを学会で発表(口頭)した。また、平成20年度調査である小学生調査の結果として、質の高い睡眠が子どもの生活の諸側面に好ましい結果を与え、さらに生活習慣と自尊感情に関連があることを明らかにした。 【2.中学生調査】平成21年度調査として、中学校12校に調査票を配付し、(1)中学生10,406名(2)中学生の保護者9,865名(3)中学校教師916名を対象とした生活の実態調査を行った。 【3.3ヵ年の総括】3ヵ年の調査研究の結果、子どもの生活全般の生活の乱れが顕著になっていることが明らかになった。特に、睡眠については、睡眠の質の低下・睡眠時間の短縮化・就寝時間および起床時間の遅延化に加え、睡眠の質が高い子どもに生活に乱れがなく、前向きな行動が多いことが明らかになった。今後は本研究における実態調査の結果と知見をもとに、生活全体を立て直す具体的なプログラムを作成・実行することによって、様々な問題行動を予防できることを実証的に明らかにする必要がある。
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