研究課題
某市3公立小学校の全学年児童1,374人のうち、775人について、対人行動チェックリスト(SCDC)日本語版12項目のいずれかにあてはまった169人(21.8%)と、そうでない者のうち約1割にあたる78人について、対人応答性尺度(SRS)日本語版の得点をもとに86人について、CCC-2との関連を検討した。またPDD児10名を含む4歳1ヶ月から11歳6ヶ月(平均生活年齢6歳4ヶ月)の41名を対象としてCCC-2日本語試作版を実施した。田中・ビネー知能検査V、絵画語彙発達検査(PVT-R)、J.COSS第三版、親への調査などを同時に行った。PDD群とTD群の群間比較ではIQ値、CCC-2指標(正値、負値、GCC、SIDC)で有意差があったが、生活年齢、PVT-R、J.COSS、父母の年齢や教育歴などに有意差はなかった。通級指導教室に通級する知的障害のない発達障害の小学生約60名の保護者にCCC-2およびPARSを、対象児にPVTおよびJ.COSS(第三版)を実施した。PARSのスコアから広汎性発達障害の可能性が示唆された児童をASD群に、ASDの基準を満たさずPVTおよびJ.COSSのスコアから語彙および文法理解力に顕著な困難があると評価された児童をSLI群に分類した。ASDにもSLIにも該当しない場合、その他の発達障害群とした。CCC-2の語用に関する領域(場面に不適切な話し方、ステレオタイプ化さわた言語、コミュニケーション場面の利用、非言語コミュニケーション)のスコアを群間で比較し、発達障害児における語用の問題について、特にその障害がASDに固有のものかどうかに焦点を当て検討した。ASD小学生50名にCCCを実施しクラスター分析を行って、4クラスターを得た。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
臨床発達心理実践研究 4
ページ: 67-77