研究概要 |
(1) アーベル多様体のモジュライ空間のコンパクト化はこれまで2種類構成しているが, その間の関係が明確になった. 両者の間には射があり, その射は1対1写像である. この結果, 両者の正規化は同型であることも分かる. また, 射の行き先が射影的であることは既に代表者によって証明されていたが, その結果と合わせると, 第2のコンパクト化も射影的であることが結論される. (2) 1次元レベル3の場合にアーベル多様体のモジュライ空間のコンパクト化が, Katz-Mazurの仕事とは異なる, より代数幾何学的な方法で構成できた. 超特異楕円曲線で特異点を持つので, この特異点解消をとれば, おそらくKatz-Mazurの得たものと一致するものと予想される. 現在検討中である.
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