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2008 年度 実績報告書

計算論的ホモロジーの反応による材料科学の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 19654015
研究機関北海道大学

研究代表者

西浦 廉政  北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00131277)

研究分担者 寺本 敬  千歳科学技術大学, 光科学部, 講師 (40382543)
キーワード計算ホモロジー / ポリマー / 遷移ダイナミクス / 反応拡散系 / モンテカルロ法
研究概要

1. 実空間構造の直接観察実験だけでなく, より広く普及した散乱実験で得られる逆空間データから実空間像を再構成するためにリバースモンテカルロ法シミュレーションを行った. ここでは, 複数の入射光軸方向の2次元散乱パターンを用いて, 複雑な異方性を示すダブルジャイロイドに対する構造推定を行った. リバースモンテカルロ法は, 実験観測された散乱関数と仮想粒子配置の散乱関数の差を小さくする空間3次元粒子配置を計算機上に推定する分子シミュレーションであり, 制御パラメータや光軸方向の選び方によっては, 極小状態の構造に落ちこむことがある. これらの極小構造は最小構造に似ていることも多く, 見た目で区別することができない. そこで再構成された粒子配置の方体近似にCHomPソフトウェアを適用してBetti数を評価し, 適切なパラメータ条件を探索した. ダブルダイヤモンドなど, 他の3次元構造についても, 散乱条件にあった入射光を選ぶことで再構成できた.
2. マイクロCTで得られた骨微細構造の骨梁連結性を定量評価するための予備的考察を行った. 連結性の減少は骨強度に直接影響するとされ, 骨梁の断絶が起こると再び回復させることは困難と考えられており, 薬の治療効果とその可逆性の関連から注目されている. 3次元格子上の連続密度場データについて, 閾値処理により二値化したビットマップデータを用いた. 3次元ビットマップデータの構成要素(ボクセル単位)を代数として表す計算ホモロジー(Computational Homology)理論に基き, 構造の位相的性質であるベッチ数(Betti numbers)を精密に計算した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Topological Validation of Morphology Modelling by Extended Reverse Monte Carlo Analysis2008

    • 著者名/発表者名
      K. Hagita, and T. Teramoto
    • 雑誌名

      Physical Review E 77

      ページ: 056704-1-056704-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Applications of computational homology to 3D morphology transitions2008

    • 著者名/発表者名
      T. Teramoto, M. Gameiro, and Y. Nishiura
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録(RIMS Kokyuroku) 1614

      ページ: 166-171

    • 査読あり
  • [学会発表] リバースモンテカルロ法により再構成された3次元構造のトポロジー検証2009

    • 著者名/発表者名
      寺本敬, 萩田克美
    • 学会等名
      日本物理学会第63回年次大会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      20090327-30
  • [図書] 非平衡ダイナミクスの数理2009

    • 著者名/発表者名
      西浦廉政
    • 総ページ数
      299
    • 出版者
      岩波書店
  • [備考]

    • URL

      http://www.math.jst.go.jp/en/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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