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2008 年度 実績報告書

確率セルオートマトンヘの超離散化および逆超離散化の研究とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 19654016
研究機関東京大学

研究代表者

時弘 哲治  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10163966)

キーワードセルオートマトン / 確率モデル / 超拡散化 / 逆超拡散化 / 反応拡散化 / BZ反応 / フレドキンゲーム
研究概要

本課題の目的のひとつは非線形偏微分方程式と確率セルオートマトンを直接的に結ぶ超離散化および逆超離散化の手法を開発し,複雑系の諸問題に適用できる解析方法を提供することである.特に,反応反応拡散系におけるパターン生成や流体の乱流現象に格子ガスとは異なるより良いセルオートマトンモデルを与えることを目指している.
そのための課題として,(1)セルオートマトンが多角形(主として正方形)のセルから構成されることにより生じる生成パターンの異方性を取り除き,等方的なパターンを生成すること,(2)与えられた反応拡散方程式の反応項と拡散項から系統的にセルオートマトンを構成すること,があげられる.昨年度等方的な時間発展パターンを生成するセルオートマトンモデルの一般的な手法を導いた.中心的な部分は,拡散の効果を粒子のランダムウォークとして定式化し,非線形相互作用による時間発展を離散ベクトル場によって表現した点である.この手法では,拡散係数その他のパラメータが自然な形で導入される.本年度は,昨年度に引き続き反応拡散方程式系やセルオートマトンモデルで研究が進んでいるBZ反応に応用し,等方性の実現や時間発展パターンの適切なパラメータ依存性をさらに詳しく解析した.また,時間的なフィルターを導入することによって,これまで困難であったフレドキンゲームなどのセルオートマトンの時間離散化に成功した.この時間的フィルターを入れる手法は逆超離散化の安定性を高め,ライフゲームなどの複雑な系に対しても有効であることが示された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Derivation of a differentinal equation exhibiting replicative time-evolution patterns by inverse ultra-discretization2009

    • 著者名/発表者名
      H. Tanaka, A. Nakajima, A. Nishiyama, T. Tokihiro
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan 78

      ページ: 034002(5pages)

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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