研究概要 |
今年度より本研究代表者が広島大学から東北大学に異動となったため, 当初のメンバーにより確率論からの研究アプローチを取ることが困難となった. したがって, 今年度は主にLoewner方程式の幾何学的函数論からのアプローチや, その単葉性判定法, 擬等角拡張への応用について研究を行った. Loewner方程式の擬等角拡張への応用については, 大学院生の堀田一敬氏とともに研究を行い, いくつかの具体的な擬等角拡張判定法をLoewner方程式を用いて得ている. また, 昨年度来日してもらったRoth氏を今度は研究代表者がWuerzburg大学に訪問し, Loeaner方程式や, 関連する幾何学的函数論の問題について共同研究を行った. 特に, 錐特異性を持つ双曲計量の研究についていくつか進展を得た. さらに, Seong-A Kim氏との共同研究において, 高階のシュワルツ微分を用いた新しいタイプの単葉性判定法を得ることにも成功した.
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