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二重ベータ崩壊の研究において切望されているCa-48の同位体濃縮技術に関連して、半導体レーザーからの輻射圧を利用したカルシウム原子蒸気を用いた同位体分離法の研究を推進した。具体的には、以下の事柄を実施した。
1. 計算シミュレーションによる解析
開発したモンテカルロ法による同位体分離過程の基本的なシミュレーションコードにより、限定的な条件において、分離の効率や同位体の選択性が評価できるようになった。すなわち、一方向からのレーザー照射により、レーザーの照射高さおよびパワー密度に対して各同位体の3次元的軌跡を出力できるようになり、原子ビーム回収板の設置位置等の可変パラメータに対し、回収されるカルシウム中のCa-48同位体の濃度(濃縮度)、効率等を評価しやすくした。
2. 光源の準備
分離実験用光源については、840nm帯で発振する外部キャビティ付き半導体レーザーを準備し、2倍高調波発生用の非線形光学結晶付きリングキャビティを設計、構築した。これにより、必要な波長(423nm)で出力光が得られている。
3. カルシウム原子蒸気発生
カルシウム原子蒸気発生用の真空容器を準備し、蒸気発生ならびに、飛行時間分析型質量分析器による同位体比の測定系の動作確認ができた。
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