研究課題/領域番号 |
19654050
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山田 裕 新潟大学, 自然科学系, 教授 (10242835)
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研究分担者 |
石川 文洋 新潟大学, 自然科学系, 助教 (50377181)
中西 剛司 福岡工業大学, 工学部, 講師 (70297761)
名嘉 節 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (30344089)
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キーワード | 超高圧 / 磁化率測定 / 圧力セル / 磁気天秤 / 強相関電子系 |
研究概要 |
我々はこれまで超伝導と強磁性が共存するRuSr2GdCu2O8(Ru1212)酸化物超伝導体あるいは超伝導と反強磁性が共存するMoSr2YCu2O8(Mo1212)酸化物超伝導体についてその高圧下での物性測定を行ってきた。特にMo1212酸化物超伝導体は、圧力を加えることにより超伝導遷移温度Tcは当初7K/GPaという非常に大きな割合で上昇し、10GPa下でもまだ上昇を続けることが分かった。この機構を明らかにするには共存する磁気秩序(反強磁性)の圧力依存性を高い圧力で精度良く調べることが必要不可欠となった。しかしながらこのような装置は世界中どこにも存在しない。そこで本研究では5GPaを超える高い圧力下において高精度で磁化の温度依存性が測定可能な装置の開発を行うことを目的としている。本年度は硬質プラスチック(PBI)を用いた磁気天秤用改良型ブリッジマンアンビルセルの設計及び製作を行なった。試行錯誤の結果、全重量40gのセルの作成に成功した。直流磁化測定には磁気天秤を用いることを想定しているため圧力セルの軽量化は重要課題のひとつであった。次に冷却実験を行ったところ、ヘリウムガス媒体を用いれば圧力セルの温度制御も可能であることが明らかとなった。現在圧力発生効率の測定をPbの超伝導遷移温度測定により行っている。しかしながらより高い圧力を発生させるためにはPBIの強度にやや問題があり今後他の硬質プラスチック及びジュラルミン等、非磁性で軽量・強高度の材料を試す必要がある。
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