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2007 年度 実績報告書

量子相転移の臨界現象:ヘリウムガス加圧を用いた中性子散乱

研究課題

研究課題/領域番号 19654057
研究種目

萌芽研究

研究機関首都大学東京

研究代表者

門脇 広明  首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70194876)

研究分担者 田畑 吉計  京都大学, 工学研究科, 准教授 (00343244)
キーワード量子相転移 / 強相関電子系 / 磁性
研究概要

一般に量子臨界現象は、有限温度の2次相転移に比較すると、order parameterの発散が弱く、量子臨界点の特異性の観測は容易ではない。我々は、典型的な重い電子系Ce(Ru1-xRhx)2Si2における、反強磁性-非磁性状態間の量子相転移のユニバーサリティクラスを、中性子散乱法を用いて反強磁性スピン揺らぎを直接観測することにより、明らかにすることに最近成功した。この研究成果をふまえ、Ce(Ru1-xRhx)2Si2等における反強磁性量子相転移の研究をさらに発展させるため、ヘリウムを圧力媒体に用いた中性子散乱の極低温用(T<1K)の圧力セルを開発し、(主として)中性子散乱の実験を行うことを目的とし、本研究をスタートした。圧力媒体としてヘリウムを用いることは、フロリナート等の通常の圧力媒体に比較して、低温における静水圧性が非常にすぐれているため、量子相転移をはっきりと観測するうえで、非常に重要なポイントである。中性子散乱に使用するヘリウムを圧力媒体とする圧力セルは、金属部分からのバックグラウンドが少ない英国のラザフォード・アプレトン研究所で使われているタイプがベストであるので、基本的にはこのタイプのコピーを作製する方針で研究を進めた。この圧力セルの詳しい設計情報は、Dr D. T. Adroja氏(同研究所)に御協力頂いて教えてもらい、先ずは同じ設計で圧力セルを製作した。冷凍機内に圧力セル入れるには、熱流入を極力抑えるため、圧力セルからのヘリウムのリークを抑制する必要がある。リークを止めかつ、圧力セルを複数回使えるようにする方法はいくつかが考えられるが、確実に働くかどうかは?低温でリークテストを行なわない限り分からない。今後リークテストを行いセルを改良する方針である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 遍歴電子反磁性体(V1-xTix)2O3の量子相転移2007

    • 著者名/発表者名
      門脇広明
    • 学会等名
      日本物理学会 第62回年次大会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2007-09-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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