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2008 年度 実績報告書

顕微高速分光法を利用した超高圧条件下における地球惑星物質の熱物性測定技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19654066
研究機関東京大学

研究代表者

船守 展正  東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (70306851)

キーワード超高圧高温実験 / ダイヤモンドアンビル装置 / 熱物性
研究概要

年計画の最終年度のあたる本年度は、昨年度、設計・導入した熱物性測定システムの試験と改良を進めた。EOモジュレータを用いて正弦関数的に時間変化させたDPSSレーザー(波長532nm)を照射することで微小試料・加熱を行い、その応答としての試料温度の時間変化の測定を試みた。加熱用のDPSSレーザーと同時に出力一定の半導体レーザー(波長635nm)を照射して、試料による反射の様子を測定したところ、加熱用レーザーの時間変化に対して反射率の時間変化が遅れることが観測された。この遅れから、試料の熱拡散率を見積もったところ、概ね妥当な値を得ることができた。
上記の試験は、超高圧発生用のダイヤモンドアンビル装置との組み合わせによる使用を念頭において設計した顕微光学系を用いて実施されたものである。しかしながら、ダイヤモンドアンビル装置外の常圧の試料を対象として実施されたものであり、今後、目的とする超高圧条件下におけるその場測定を成功させるためには、試料からアンビルヘの熱の流れをどのように低減(あるいはコントロール)するかという問題を解決する必要がある。研究代表者の研究室で開発を進めてきた立方晶窒化ホウ素製のガスケットは、超高圧実験における試料室の容積を増大させるのに極めて有効であり、熱の逃げを大幅に低減すると期待される。立方晶窒化ホウ素ガスケットを用いて試験と改良をさちに進めることで、この1-2年の内に、地球深部物質に対する超高圧下その場熱物性測定を成功させたいと考えている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A cubic boron nitride gasket for diamond-anvil experiments2008

    • 著者名/発表者名
      N. Funamori
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments 79

      ページ: 053903

    • 査読あり
  • [雑誌論文] High-pressure in situ density measurement of low-Z noncrystalline materials with a diamond-anvil cell by an x-ray absorption method2008

    • 著者名/発表者名
      T. Sato
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments 79

      ページ: 073906

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sixfold-coordinated amorphous polymorph of SiO_2 under high pressure2008

    • 著者名/発表者名
      T. Sato
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 101

      ページ: 255502

    • 査読あり
  • [学会発表] SiO_<2>ガラスの超高圧下その場X線回折測定2008

    • 著者名/発表者名
      佐藤友子
    • 学会等名
      第49回高圧討論会
    • 発表場所
      姫路市
    • 年月日
      2008-11-12
  • [学会発表] SiO_<2>ガラスの密度と構造の超高圧下その場測定2008

    • 著者名/発表者名
      佐藤友子
    • 学会等名
      第49回高圧討論会
    • 発表場所
      姫路市
    • 年月日
      2008-11-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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