・単結晶基板を用いた場合の紫外線励起光触媒性能の詳細を調べ、X線励起光触媒反応の特徴を改めて見出した。例えば表面に付与した油の分解性能においては紫外線励起の光触媒反応効率が高かったが、表面親水化反応はX線励起の場合が非常に良かった。 ・X線励起を行った試料に対してXPS分析を行った結果、酸素欠陥が多く認められた。しかし未反応の試料表面との違いが認められなかったので、X線励起による試料の損傷は少ないと考えられる一方で、より厳密に見極めるためには、実験準備段階における弗化水素酸による表面清浄化の段階で入る表面構造変化を更に調べる必要性が判明した。 ・同様の表面分析手法として、AFM観察を行ったが、この分析に必要な表面清浄化に非常に苦労したが焼成を基本とする独自の技術を開発した。 ・X線励起光触媒反応の展開として医療分野における放射線療法の可能性を探るべく、まず大腸菌に対する効果を調べた。しかし明確な光触媒効果はまだ得られず、実験系の改良の必要性が判明した。
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