| 研究概要 |
本研究では、カチオン性ロジウム錯体を用いた触媒的付加環化反応を利用した2層型及び3層型キラルシクロファンの不斉合成法の開発、及びこの触媒的付加環化反応を繰り返すことによる多層型シクロファンの革新的合成法の開発を目的とし検討を行った。その結果、カチオン性ロジウム/BTNAP系錯体触媒存在下、対称α,ω-ジインと非対称電子不足内部アルキンとの半分子内[2+2+2]付加環化反応により、安定な面不斉を有するパラシクロファンの高エナンチオ選択的合成に成功した。萌芽研究は若手研究Sの新規採択により廃止となるが、これまでの検討により様々な2層型キラルシクロファンの不斉合成法の開発に成功している。これらの萌芽研究による成果を若手研究Sにおいて更に発展させることにより、多層型シクロファンの革新的合成法開発の達成を目指す。
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