研究課題
これまで、タンパク超分子をテンプレートとして用いナノ材料を1次元的もしくは2次元的に配列させる方法や、形成された超分子上に無機物を集積させ化学的にナノワイヤやナノ粒子を作成する方法が提案されている。いずれも一定の成果が得られているものの、作成位置の選択性や均一性という点では実用的な水準に達しているとはいえない。また、複雑なプログラムに従った分子集合による高次構造化や機能性の発現と制御、さらにはナノ空間内での分子間相互作用や化学反応は、未だに達成されておらずこれからの課題である。そこで本研究では、優れた時間応答性と空間分解能を持つクリーンなエネルギーである"光"による機能の発現と制御を目指し、光機能性分子(光異性化分子や光を吸収し電子移動及びエネルギー移動を引き起こす分子)を部位特異的に結合させた光機能性タンパク超分子を創製を行った。紅色光合成細菌の光捕集系II(LH2)はX線結晶構造解析から18残基のバクテリオクロロフィルが一部スタッキングしながら、環状に配置された構造をとっている。一方、タバコモザイクウィルス(TMV)の超分子構造は1層(1ピッチ)が約17個のTMVコートタンパクの自己集合からなり、右巻きに直径4nmの内孔を持つ。そこで、内孔側にポルフィリン誘導体を導入することによって、LH2同様にポルフィリンが一部スタッキングした超分子構造の構築を試みた。このLH2を模倣するため、現在まで確立したTMVの合成法及び精製方法、並びに光機能性分子による修飾法によって、TMVコートタンパクの内孔側にポルフィリン誘導体を導入した。これを、TMVコートタンパクの自己集合によって、ロッド状のナノ構造を形成させた。その構造は、原子間力顕微鏡(AFM)によって解析し、ポルフィリン修飾TMV超分子が生成していることがわかった。
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