研究概要 |
各々の塩基対における major groove での官能基パターンを考慮し,そのパターンと選択的な相互作用の可能な官能基が配列した分子骨格を準備する.その化合物を本申請者らの開発した合成反応で非天熱様式にて糖に結合させる.この人工ヌクレオシドをDNA自動合成機で使えるように化学修飾(ホスホロアミダイト化)し,ターゲットとする塩基配列にあわせて連結する.このようにして合成した人工オリゴヌクレオチドは,人工的な糖-リン酸骨格を持ち,アンチジーン分子に要求される全ての項目を満たしたものとなるはずである. 以上の研究内容に関して,平成19年度に実施した具体的な研究実施計画を箇条書きに記す.なお役割分担に関しては,それぞれの研究者の得意分野と経験値を基に決定し,各項目は,いくつもの候補に関して同時進行で結果をフィード・バックさせながら実施した.1 計算機化学的手法を用いて4種類の"塩基対"認識部位の設計を行った.2 塩基対認識部位を有する人工ヌクレオシドの合成ルートの検索を行った.3 選択された同合成ルートを実施し,収率の改善を含め,それを確立した.4 人工ヌクレオシドの塩基対に対する選択性を調べる方法を,分光学的手法に基づいて検討した.5 4で検討した最適な手法で,人工ヌクレオシドの塩基対に対する選択性を調べた.6 5の結果に基づいて,塩基対認識部位の改良を行った.7 最良の結果を得るために1〜6を繰り返し検討した
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