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2007 年度 実績報告書

収差補正STEMによるシリコン中ドーパント拡散及びクラスタリングの単原子直視研究

研究課題

研究課題/領域番号 19656007
研究機関名古屋大学

研究代表者

山崎 順  名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助教 (40335071)

研究分担者 田中 信夫  名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (40126876)
キーワード収差補正STEM / シリコン / ドーパント / アンチモン / 拡散
研究概要

まず、本研究全般にわたって定量的かつ高信頼度のデータ解析を行うための準備として、実験像におけるシリコン原子列の強度揺らぎとドーパントアンチモンによる強度の増加を明確に識別できる閾値を設定することに成功した。具体的には、様々なシリコン膜厚で、しかも電子線に対する様々な深さ位置にアンチモンがある場合について、シミュレーションでの強度計算を行い、膜厚10nm以下であればどのような場合でも解析可能であることが明らかとなった。
次に、アンチモンの拡散のkineticsを解明するために、シリコン結晶内でのアンチモン存在位置の解析を行った。これは、シリコン結晶中のアンチモン原子は8〜9割が置換位置に存在するとされているものの、原子空孔など他の点欠陥との複合体を形成した場合、格子点位置からの変位が予測されているためであり、この種の形態がドーパント拡散に重要な役割を果たしている可能性が指摘されているためである。実験像で観測されたアンチモンはほとんどが置換位置に存在すると思われるものであったが、幾つかの特徴的なコントラストを示す像も発見された。これらが、従来解析の困難であった上記の僅かな原子位置変位を精密に捉えたものであると考えられる。試料厚さ等の効果も十分考慮した計算機シミュレーション像との詳細な比較により、最も単純な二つの構造モデルについて検証した結果、観測された像とは対応しないことが明らかとなった。現在までに提案されている別の構造モデルについて、検証を進めている段階である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Direct Observation of Site Hopping of Individual Dopant Atoms in Si Crystal by Cs-corrected STEM2007

    • 著者名/発表者名
      Jun Yamasaki
    • 学会等名
      Microscopy and Microanalysis 2007 Meeting
    • 発表場所
      Fort Lauderdale, Florida, USA
    • 年月日
      2007-08-06
  • [学会発表] STEMドーパント原子の直接観察2007

    • 著者名/発表者名
      山崎 順
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会関西支部特別講演会
    • 発表場所
      分子科学研究所・岡崎
    • 年月日
      2007-07-31
  • [学会発表] Site Hopping of Individual Dopant Atoms in Si Crystal Observed by Cs-corrected ADF-STEM2007

    • 著者名/発表者名
      Jun Yamasaki
    • 学会等名
      The NIMS Conference 2007 on Recent Breakthroughs in Materials Science and Technology
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2007-06-12
  • [学会発表] Cs補正ADF-STEMで捉えたSi中ドーパントアンチモンの置換位置移動2007

    • 著者名/発表者名
      山崎 順
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会第63回学術講演会
    • 発表場所
      新潟コンベンションセンター
    • 年月日
      2007-05-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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