研究課題/領域番号 |
19656029
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
田中 啓介 名城大学, 理工学部, 教授 (80026244)
|
研究分担者 |
來海 博央 名城大学, 理工学部, 准教授 (30324453)
菖蒲 敬久 (独)日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (90425562)
|
キーワード | 高エネルギ放射光 / ひずみ,応力分布 / 放射光イメージング / 屈折コントラスト / X線トモグラフィ / 疲労き裂 / SCCき裂 / 破壊力学 |
研究概要 |
1.イメージングとひずみ分布の同時計測システムの構築 放射光施設のビームラインBL22XUで、放射光高エネルギ(約70keV)の単色光を試料に照射し、その透過光を二次元検出器で記録したX線の屈折コントラスト像を用いてき裂の三次元形状の計測システムに、ひずみスキャンニング法によるひずみ分布測定を組込み、同時測定を可能にした。 2.き裂およびひずみ検出感度の検定 直径5mmの鉄鋼丸棒の疲労き裂試験片で表面き裂長さが約1mmおよび3mmの疲労き裂に対して、構築したシステムを適用して、三次元トモグラフィ(CT)像により、疲労き裂の内部形状のイメージング像を計測するとともに、き裂近傍のひずみの計測を行った。荷重負荷装置により、零荷重から最大の引張荷重を加えた場合に、イメージングおよびひずみ分布を測定した。 3.き裂試験片の有限要素法解析を援用した進展挙動の予測 イメージング画像をもとに、有限要素法により3次元き裂モデルを構築し、負荷状態でのき裂先端近傍の弾塑性解析を行った。放射光測定で求められる測定領域ひずみの平均化を行い、実験におけるひずみ分布および半価幅の分布と比較することからひずみ感度の検討を行った。さらに、疲労き裂の進展挙動を評価するための手法を実際的な多軸応力場に展開した。 4.応力腐食割れ(SCCき裂)への適用 ニッケル基超合金の溶接部に発生した高温高圧水環境でのSCCき裂に対して、新構築システムを適用し、SCCき裂のCT像の特徴を明らかにした。
|