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2008 年度 実績報告書

超低温・超高真空環境におけるダイヤモンドクラスターの圧力媒体としての特性

研究課題

研究課題/領域番号 19656045
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

東 保男  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 機械工学センター, 准教授 (70208742)

キーワード極低温 / 真空 / ダイヤモンドクラスター / ピストン / 圧力伝達
研究概要

極低温環境中における流体として振舞う物質を実験的に検討することは非常に意義かあると考えられ、また、未知の分野である。そこで、ダイヤモンドクラスターのようなナノ構造を持つ物質が極低温化でどのような振る舞いをするかを実験的に求めることは学術的な特色である。
一方では、ダイヤモンドクラスターが流体としての特性を用いるならば、極低温環境は基より液体窒素、酸素あるいは水素環境化でのマニュピレータヤアクチュエータとして応用できる。このことは宇宙産業や極低温環境での基礎実験装置にたいしてブレークスルーを与えることであり独創的な点であると考えられる。大きさと結合力の間の結合力はほとんどファンデルフールスカでなおかつ化学的に非常に安定であることから流体としての性質を持つ可能性が十分あると考えられる。液体分子の大きさと同程度で表面が化学的に安定で、分子同士を近づけたときファンデルワールス力のみによる弱い結合をする物質を現在の物質科学分野から検討した。
クラスター材としてダイヤモンドだけでなくカーボン、アルミナ、酸化ジルコニュウム、酸化セリュウム、窒化ボロンを試した。また、粒径に関しては50から1000ナノメータを試した。常温真空中でのピストンとしての圧力伝達は同一内径のパイプであれば伝達が可能であることが確認できた。しかし10cmの曲率に曲げたパイプでの伝達は、直管と比較して倍以上の圧力が必要になった。また、パイプ内径の表面粗さの小さい面やテフロンコート面ではクラスターとの摩擦軽減により圧力伝達が容易であることがわかった。
クラスターは水分が表面に吸着すると流動性がわるくなることも実験的に明らかにした。液体窒素温度での実験では、クラスターを封じきったパイプの中に充填する技術について検討する余地があるが、直管での結果では圧力伝達の可能性は充分あることが明らかになった。今後、実験精度を上げて実用化が可能かどうか検討をおこなう。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 極低温でのカーボンクラスターを用いたピストン2009

    • 著者名/発表者名
      東保男
    • 雑誌名

      日本加速器学会第33回リニアック技術研究会論文集 (CD-ROM No. 1320)

  • [学会発表] 極低温でのカーボンクラスターを用いたピストン2008

    • 著者名/発表者名
      東保男
    • 学会等名
      日本加速器学会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2008-08-07

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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