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2007 年度 実績報告書

白血球の免疫機構に学ぶ血流内DDS用マイクロカプセル推進機構の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19656051
研究機関九州工業大学

研究代表者

玉川 雅章  九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 准教授 (80227264)

キーワード濃度マランゴニ
研究概要

本年度の研究計画に従い、研究を遂行した結果以下のことが明らかになった。
(1) 溶液中白血球のサイトカイン濃度勾配による運動の観察と測定 顕微鏡下で、誘因物質であるサイトカイン(IL-8)の濃度勾配をマイクロシリンジ等を用いて生成し、水溶液のセル内に浮遊している白血球に2次元的に作用させた。液膜の中心部にある白血球の動きを、位相差顕微鏡でCCDカメラに撮影し、各白血球の速度を粒子追跡計測(Particle Tracking Velocity Analysis)の画像処理から、白血球速度の平均を求めることができた。
これらの測定系を用いて、白血球膜の界面張力の濃度依存性を求めた。この濃度依存性は、白血球の溶液中での運動をマランゴニ効果で規定するものとして重要なものとなり、この依存性について、滴下する濃度や白血球の周囲液体の環境(生理食塩水や培養液、純水)などによる変化を調べた結果、いずれの周囲流体の環境においても濃度依存性が特異的であることが明かとなった。また、壁面で拘束された液体内に白血球を分散し、自由表面系と同様に速度および界面張力の濃度依存性を調べ、自由表面の場合の対流の影響部分が小さいことがわかった。
(2) サイトカイン滴下による濃度場解析と拡散係数同定 サイトカインの濃度輸送を数値計算および1次元濃度方程式の解を用いて解析し、サイトカイン(タンパク質)の拡散係数を求めた。その結果、1.Ox10(-10)(m2/s)程度であることがわかった。次年度に本結果を使用して、膜上での拡散係数との対比を行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 格子ボルツマン法を用いた血栓生成のシミュレーション2007

    • 著者名/発表者名
      金田 紘明
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集 73-736

      ページ: 43-49

    • 査読あり
  • [雑誌論文] せん断流れ場における血栓生成の可視化2007

    • 著者名/発表者名
      福島 克也
    • 雑誌名

      生体医工学 45-1

      ページ: 99-105

    • 査読あり
  • [雑誌論文] CFD Study of Thrombus Formation on Shear Blood Flows for Developing Prediction Method of Thrombus2007

    • 著者名/発表者名
      M.Tamagawa
    • 雑誌名

      Proceedings of FEDSM2007 1

      ページ: 37074-37075

    • 査読あり
  • [学会発表] 濃度マランゴニ効果による水中内白血球運動2007

    • 著者名/発表者名
      窪元 勇太
    • 学会等名
      日本機械学会流体工学部門講演会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2007-11-17

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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