研究概要 |
20年度の科学研究費助成により,レーザ顕微鏡を利用したジッターフリーナノ微粒子群3次元光メモリの研究開発を行い.下記に挙げるいくつかの成果を得ることができた。 (1)微小球配列三次元光ディスクの作製成果 昨年までは直径500nmサイズの微小球を使用して,干渉露光によって形成した2次元格子上へ均一配列させる方法として,引き上げ法や凝固法を検討してきた.本年は更に情報の高記録密度化を達成するために,直径300nmサイズの微小球を使用して球の周りにエアー領域(バッファリング)を有する3次元光ディスクの作製を行った.結果,微小面積ではあるがバッファリングを有する3次元微小球光ディスクの作製に成功した. (2)光記録・再生システムの分解能向上成果 微小球の300nmへのサイズダウンに伴って,共焦点光学顕微鏡の空間分解能を大幅に向上する必要があった.但し,今回開発したディスクでは隣り合う球間に信号を発生しないバッファ領域を設けているため,再生信号には空間構造がコンボリュートされるため,見かけ上の分解能を大幅に往生させることができることを証明した.これによって得られた成果も現在Mol. Cryst. Liq. Cryst.にて印刷中である.
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