研究課題/領域番号 |
19656077
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
秋山 秀典 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50126827)
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研究分担者 |
勝木 淳 熊本大学, バイオエレクトリクス研究センター, 教授 (80233758)
浪平 隆男 熊本大学, バイオエレクトリクス研究センター, 准教授 (40315289)
佐久川 貴志 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (40398186)
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キーワード | 電気機器工学 / 電力工学 / プラズマ・核融合 / 癌 / 細胞・組織 |
研究概要 |
サブナノ秒パルスパワーをがん細胞に印加すると、がん細胞がアポトーシスにより死滅することが分かっている。この新しい反応を用いて、無痛がん治療装置を開発することを目的とする。目的を達成するため、下記の実験を行う。 (a) 楕円面反射鏡の第一焦点にアンテナを置き第二焦点での電界計測、 (b) 第二焦点にがん細胞を置きアポトーシスが起こることの確認、 (c) マウスのがん組織を第二焦点におきがんへの効果。 第二焦点での電界計測を試みたが、コンピュータシミュレーション結果より小さい値となった昨年度の研究成果を受けて、今年度は、半分の楕円面反射鏡から楕円面反射鏡の長さを伸ばして、最終的には全面の楕円面反射鏡で電界計測を行った。また、第二焦点にがん細胞をおき影響を調べた。得られた研究成果は下記のようである。1. 全面の楕円面反射鏡を用いると、第一焦点に置かれたアンテナから放射されたバースト電磁波が、第二焦点に波長程度の広がりで収束した。軸方向及び径方向の電界分布は、コンピュータシミュレーション結果と一致した。2. 人の子宮頸がんを第二焦点に置き、バースト電磁波のがん細胞への影響を調べた。基礎実験において得られた、アポトーシスの起こる電界の閾値以下であったため、フローサイトメーターを用いた計測で変化はなかった。3.マウスを楕円面反射鏡第二焦点におく装置を開発したが、バースト電磁波の強度が不十分であったため、今後、電界強度を増加するための研究が必要である。
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