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2008 年度 実績報告書

半導体デバイスの超微細化に向けた革新的な高濃度極浅接合形成技術の創出

研究課題

研究課題/領域番号 19656085
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 隆司  東北大学, 大学院工学・研究科, 教授 (20374952)

研究分担者 小谷 光司  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20250699)
黒木 伸一郎  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70400281)
キーワード極浅接合形成 / マイクロ波アニール / ノックオン注入 / 活性化率
研究概要

半導体デバイスの超微細化に向けて極浅接合形成技術は重要な課題である。本研究はシリコン表面の極浅領域にノックオンイオン注入法によって高濃度に不純物を局在化させ,マイクロ波照射によってその領域のみを直接加熱しノックオン不純物を効率的に活性化させる革新的な極浅半導体接合技術を創出するものである。19年度に設計製作した基板ホルダーを回転させる機構を設けたマイクロ波照射チャンバーを用い,Ar注入により非晶質化したSi基板へ低エネルギーイオン注入したB原子のマイクロ波照射による活性化現象を解明した。2.45GHz,300Wのマイクロ波を30秒照射することは従来の電気炉では650℃で8分のアニールに相当する。このときのSi基板温度は550℃であり,B原子の再拡散は全くなかった。マイクロ波アニールにより低温活性化(実質約200℃)が可能であることが確認された。この結果を踏まえて,RFスパッタによりSi基板に堆積した50nm厚のAl膜を介してArイオン注入し,Al原子をSi表面にノックオン注入し,マイクロ波アニールによる活性化を行った。ノックオン注入によりSi表面に導入されたAl原子数はAr注入量により制御でき,その深さはいずれのノックオン注入条件においても約10nmに局在させることができた。Ar注入量が1E15/cm^2の場合には約30nmの深さまでAl原子の再分布が認められた。これは注入されたArイオンによるSi結晶欠陥に起因する。これらの試料に前記B不純物活性化と同じ条件でマイクロ波照射することにより,60秒で電気的活性化が可能になった。10nmの極浅p+層形成が実現できたことから本技術の有効性が実証された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 塩素ガスエッチングを用いた微細MOS Elevated Source/Drainプロセス2008

    • 著者名/発表者名
      杉野林志
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌C J91-C

      ページ: 363-369

    • 査読あり
  • [学会発表] Influence of strain effects on characteristics of nanograting channel MOSFET2008

    • 著者名/発表者名
      X. Zhu
    • 学会等名
      SOIM-GCOE08
    • 発表場所
      仙台エクセルホテル、仙台
    • 年月日
      2008-10-16
  • [学会発表] 微細n型SOI-MESFETの電流電圧特性2008

    • 著者名/発表者名
      阿部俊幸
    • 学会等名
      電子情報通信学会ソサイエティ大会
    • 発表場所
      明治大学, 川崎市
    • 年月日
      2008-09-18
  • [学会発表] マイクロ波アニールによるイオン注入Bの活性化とSi結晶性回復の時間依存性2008

    • 著者名/発表者名
      原紘司
    • 学会等名
      第69回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      中部大学, 春日井市
    • 年月日
      2008-09-02
  • [学会発表] ナノグレーティングチャネル構造MOSトランジスタの信頼性評価2008

    • 著者名/発表者名
      朱小莉
    • 学会等名
      第69回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      中部大学, 春日井市
    • 年月日
      2008-09-02
  • [備考]

    • URL

      http://www.sse.ecei.tohoku.ac.jp/index.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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